環境ビジネスに低リスクで参入する方法

情動心理面から、信頼関係を構築する(その2) ~仕事は自己再生の最短近道~

情動心理学開発研究所代表

小山 祐敬(ゆうけい)

 情動心理学の視点から見た場合、上司や営業員が正の情動(好感・親近感など)を有していれば、お客様にも正の情動(信頼・安心)が生じる可能性が高い。

 正の情動が生じれば、営業の成功につながりやすいと、前号のメルマガで見てきました。

 では、できるだけ、負の情動を発生させず正の情動を持ち続けるためにはどのようなことを心がければ良いのでしょうか?

負の情動を発生させない方法

 ビジネスシーンで必ず生じるのが、お客様に真実を伝えたら商談は不成立の可能性がある。

かといって、利益を得るために仕事をしているのだから公序良俗に反しない限り伝える必要はないかもしれない。

というグレーゾーンです。

 

 良心が強い営業員はこの狭間で葛藤し、負の情動を蓄積したあげく、ついには転職するか、うつ病に陥るか、という境地まで至ってしまうこともあります。

 世界保健機構WHOは数年後、人類の三大成人病の一つに うつ病を入れざるを得ないと予想しています。
世界人口の25人に1人、日本人口の15人に1人、国内中学生の4人に1人がうつを患っており、軽症を加えればさらに人数は増加します。

うつは日本の国民病とさえ言われています。

 

前述のシーンで、うつ発生を避ける為に、なにができるでしょうか。

うつを避けるために

 一つ目は、お客様のためになるのかということを判断材料の中心とすることです。

 利益や信義は自分側での事柄ですから、あまりにそこに拘れば自己中心の悩みとなりかねません。

 二つ目は、判断に困惑した場合、会社に判断を仰ぎ、委ねることです。

 仕事は、自分のものではなく、会社のものであるということを意識することがうつ発生を防止するのに役立ちます。

正の情動を持続する方法

 正の情動を持ち続けるために、筆者がお勧めしているのは、「人が持つものは全て無償で与えられている」という原点に戻ることです。

 

"私"は無償で命が与えられ、

それを維持するのに必要なものも本来は無条件で無償です。

なんと有難いことでしょうか。

被災した方々を例にとるのは不謹慎ですが、先の震災で壊滅的打撃を受けたわが国の人々は、
この原点に戻り、喜びを感じ取る機会を得ています。

多くのものを失うと、少しでもあることに感謝できます。

 

人は無償の喜びを感じ取ったとき、癒されると共に心に感謝とゆとりが生まれます。

すると日常的な不安や不満、怒りは治められ、裏切りや嫉妬心に対して寛容になれます。

 

寛容は、誤解を取り除く忍耐力を生み、自他に対する愛情(正の情動)を育む機会をもたらします。

例えば、初めて会った人に対しても相手の持つ良さを発見することができます。

 

 その結果、正の情動を持ち続けられるだけでなく、人と人との間に信頼を築くことにもなります。

次号では、前号でご紹介した、一見やっかいに見える防衛機制を利用した信頼関係・安心感の構築方法を見ていきましょう。

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