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タイ編:「微笑みの国」-日本人が最も働きやすい国・タイ-

(株)ユアロップ 代表取締役

山田 太郎

今回は、タイのお話です。昨日まで私が訪問していたタイの今をお伝えします。

大洪水のその後

2011年10月初めよりタイ中部を中心に大洪水が発生。

日系企業が多く展開するアユタヤ県を中心とした工場団地が冠水し

工場が操業停止になる被害が出た。

 

「今後のタイの洪水を嫌ってインドネシアに多くの工場が移転をするという噂
出ましたが本当ですか?」

私は、不躾にもそう問いかけをしてみた。

 

「タイでの日系工場は、既に正常生産に戻っています。

多くの工場では、本社からも大勢のスタッフが応援に駆け付け、

ほぼ半年ぐらいで多くの工場は正常に戻りました」

 

「インドネシアに移転する!?そんなことはあり得ません。

タイの生産は、今後3倍以上に拡大する予定です」

 

2015年にはアセアン諸国の統合があり、域内で関税が撤廃される。

ベトナムからカンボジア、ミヤンマー、その先にインドとアセアン東西回廊が

ハイウエーでつながる計画もあり、その拠点がタイになる。

洪水の心配なんてなんのその。

世界で最も成長する拠点としての期待が高いのだ。

バンコックの夕暮れ時。タイの交通渋滞は半端ない

人手の足りないタイ。超売り手市場のタイの労働状況

「タイ経済は成長が著しくて人手がまったく足りません」

「工場だけではありません。飲食業などのサービス業でも人手が足りないので、

現場では、ラオス・カンボジア・ミヤンマーからの人が多く働いているのが現状です」

 

更に、最近のタイ人は、3K職場を嫌い、キツイ仕事にはつかない人が多いのだと言う。

ラオス・カンボジア・ミヤンマーからの人がレストランで多く働いている

タイ最大の人材紹介会社をある日本人が経営している。彼曰く、

「タイは、女性が働き者です。男性は、どちらかというと怠け者が多いかも知れません」

「タイは、あらゆる業種で人手不足です。

大体、需給バランスは10対1で超売り手市場です」

日本人が経営しているタイ最大の人材紹介会社

製造業が進出する場合、機械や土地の手当ては何とかなる。

しかし、人を集め教育するのはとても大変だというのが現地企業の悩みなのだ。

タイで活路を見出す日本企業

「これまでアセアン各国を周ってきました。

でもタイが一番働きやすいと思い、ここタイで起業することにしました」

何人もの日本人にこの様な回答をもらうことが多い。

 

確かに他国に比べてタイは非常に楽であることは間違いない。

まず、インフラが最も整っていることだ。

どんな仕事、事業、工場設立などをしようともタイにはなんでもある。

ここでは、日本語だけでもなんとかやっていける

 

それに、親日国家であり、「笑みの国」だ。

タイ人は、喧嘩や争いごとを好まない。

どこに行っても、両手を合わせて拝みながら他人への感謝を忘れない。

~こぼれ話~  出家が面白い!

タイは上座部仏教の国だ。日本や中国などの大乗仏教とは違い、仏教の戒律が厳しい。

「男は一生に一度は出家をするべきだ」という仏教の教えがあり、

多くのタイ男性は出家を経験する

 

出家と言っても、本格的にお坊さんになるのでなければ、一生ではなく、

3年~5年がいいところで、短い人は1~2週間で世俗に戻ってくる。

結婚前に親孝行の意味で短期出家する若者も多い。

タイの若者の出家者。なんとなく楽しそう

出家をするとどんな世界が待っているのか?

「木綿の黄衣をまとう。高僧も修行僧も身分に関係はない」

「食事は一日2回。朝と昼食のみ。午後は食事ができません」

「寝る所は、硬い板の上。布団なんてありません」

「一日中座禅しなくてはなりません。」

「お経は、完全に暗記しなくてはなりません。本を見ながら唱えてはならないからです」

「女性に指一本触れることもできません。女性から手渡しで物ももらえません」

…と227戒もあるとのこと。

しかし、タイのお坊さんは喫煙率が高いとか!?

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