「論語と算盤」を現代の経営に活かす!

ほめる人間力研究所
渡辺洋之

掲載日:令和2年2月13日

第5回 リーダーの基本姿勢

人に動いてもらう。人を動かすことは難しいことです。

皆さんは、どのようにして部下や従業員の皆さんを動かしているでしょうか。

 

今回は「論語」の中から「人を動かす」ヒントを学んで参りたいと思います。

其の身正しければ・・・

伊與田覺先生の解釈です。

 

先師が言われた。「上にある者が、正しければ、命令しなくともよく行われ、

正しくなければ、どんなに厳しい命令を下しても、民はついてくるものではない

 

上に立つ者が身を正していれば、命令するまでもなく人々は従うであろう。

だが、その身が正しくなければ、いかに命令しようとも人々は従わない。と言っています。

 

人は、
ムチでも動きます。

お金でも動きます。

アメでも動きます。

 

それともテクニックでしょうか。

 

科学的経営管理は必要だと思います。

しかし、それだけでは人は動きません。人を動かすマニュアルには限界があります。

 

人が懸命に働こうとするのは「心」を動かされた時です。

論語をビジネスに読み替えると・・・

「あのリーダーのためなら…」

「社長が言うのなら…」

このように、上に立つ人の人格で組織が動くことが最上の姿です。

 

きびしく命令することではありません。

賃金を引き上げることでもないのです。

 

トップや上司の言動や立ち居ぶるまいを、部下は見ているものです。

みていないとしても、社内の空気が変わってきます。

 

上に立つ人が、気を引き締めて自ら正しい日常を送っていれば、

命令しなくとも、「徳の風」が社内に吹き始めます。

その風に、部下や従業員の方々は必ずなびくのです。

 

逆にリーダーが乱れた日常を送っているとしたなら、社内の空気は濁ってきます。

そんな状況では、いくら指示・命令しても誰も従いません。

そんなリーダーの命令は聞きたくなくなるのも当然です。

リーダーの心得

命令や支持は「何を言うのか」が大切なのではありません。

大切なのは「誰が言うのか」です。

改めて襟を正したいものです。

子路篇 書き下し文

子曰わく、其の身正しければ、令(れい)せずして行われ、

其の身正しからざれば、令すと雖(いえど)も従わず。

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