こうすればうまくゆく! 中小企業のIT・システム化

キャリアコンサルティングセンター

代表 小林 順一

第1回 なぜ中小企業はIT・システム化をやらないといけないか

IT・システム化しないと注文が取れない時代

中小企業がIT・システム化をしないといけない理由の一つは、

IT・システム化をしないと、注文が取れない時代になってきていることです。

 

たとえば、今まで複数の方式で部品調達を行なっていた取引先が、

急にインターネットだけで調達をやることになったとします。

 

そうなると、IT化していない企業は

その時点で現実に顧客とのパイプが途絶えてしまいます。

 

これは、受注が出来ないということであり、

企業にとっては存在の危機にみまわれるということになります。

業界ネットワークに入っていないと自社だけがはじき出される

また、業界ネットワークに入るために、IT・システム化が必須の場合もあります。

 

業界ネットワークとは、共同購買システムや共通受発注システムや

その他の業者間ネットワークシステムのことをいいます。

 

業界ネットワーク以外にも、
今では部品調達をはじめとする企業間取引をインターネット上で展開する

「eマーケットプレイス」が動いています。

 

「eマーケットプレイス」では、例えば、

部品業者が「売りたい」情報、メーカーが「買いたい」情報を登録することで、

各々が適した売り手、買い手を見つけることができます。

 

このメリットは
何といっても従来の「系列」を超えたオープン性と空間を超えたグローバル性にあります。

 

相手企業には、日本だけでなく世界中の企業が集まってきます。

中小企業であっても大企業と対等に闘えるのです。

 

これは資金面からアピール不足に悩む中小企業にとって大きな味方になるでしょう。

 

中小企業にメリットのある業界ネットワークやeマーケットプレイスに入れないと、

競合のスタートラインに立てないのですから、そのダメージはボディーに効いてきます。

Web(インターネット)化は下請けから脱却する絶好のチャンス

IT・システム化をやる理由は、ほかにもあります。

 

例えば、IT・システム化して自らホームページを立ち上げると、

一般消費者に自らのオリジナルブランドで売り出すことが可能となります。

 

大手流通業者を通じて売っていた従来の商売を変えることができるのです。
つまり、

Web(インターネット)化は従来の下請けから脱却する絶好のチャンスなのです。

 

この実現を望む中小企業のためにも、その前提になるIT・システムが必要です。

IT・システム化は、一朝一夕にはできない

ところで

「必要が出てきたときにIT化すればいいのではないか」

という人がいるかも知れません。

 

それが、出来ないのです。

 

取引先に「インターネットで部品調達をやる」といわれたその時には

既に用意が出来ていなければ、とても対応が間に合いません。

 

電車が車両とレールと運転システムがないと走れないように

IT・システム化においても、ハードとソフトが必要です。

 

そして、相手側の部品調達システムに合わせてIT・システム化するといっても、

他の顧客のことを考えれば、

どんな顧客ともつながることのできるしっかりしたeコマースシステムが必要なのです。

 

このような眼に見えない基盤をゼロから整えるには

最低でも1年の期間が必要なのです。

 

さらに一通りの受注から生産管理・納品・経理までの管理システムと連動させるためには、

最低3年の月日が必要です。

 

■次回のテーマは

<IT・システム化とは単なる「事務の機械化」にあらず>です。

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