こうすればうまくゆく! 中小企業のIT・システム化

キャリアコンサルティングセンター

代表 小林 順一

第2回 IT・システム化とは単なる「事務の機械化」にあらず

ソフトを買ってきて給与計算をやることがIT・システム化なのか

中小企業にとってIT・システム化を進めるということは、

具体的に何をするということでしょうか。

  1. 手書きの見積書をパソコンで打ち出す
  2. 電卓でやっていた集計表をエクセル(表計算ソフト)で作成する
  3. CADソフトを使って設計図面を描く
  4. 会計ソフトを購入してきてデータを入力し試算表を作る
  5. 給与計算ソフトを買ってきて給与明細書を作る

 

上記(1)から(5)までの事柄は、IT・システム化のほんの一部分に過ぎません。

この様なことならば、すでに多くの中小企業はやっているのではないでしょうか。

 

これらは全て従来、手書きでやってきたものを

単に機械(コンピュータ)に置き換えたに過ぎません。

経営資源を有効につかえるようにするのがIT・システム化!

もし中小企業の社長が上記①~⑤までのことで、満足してしまっていて

「IT・システム化」に関してはもうやることがないとお考えだとしたら

(そんな社長はおられないと思いますが)これは大変な考え違いです。

そのような企業に明日はありません。

 

なぜならば、IT・システム化が生きてくるのは、

上記のように機械に入力した情報を、社内ですばやく共有し、活用する時だからです。

 

よく企業経営の4大要素としてヒト、カネ、モノ、情報があげられますが

この「情報」がいま特に脚光を浴びているのは、ほかでもありません。

 

情報こそ、ヒト、カネ、モノを動かす原動力だからです。

 

この情報をうまく使う手段のひとつが、IT・システム化であるわけです。

 

例えば、

今まで営業マンが別々に見積書を作成して、各々のPCで保管していたとします。

 

この状態では、各営業マンの見積もり事例は社内ですばやく共有できません。

 

ある営業マンがあたらしいアイディアを盛り込んだ見積書をつくっていたとしても、

他の営業マンはその見積書があることを知らないので、

自分の担当顧客にその素晴らしい見積書を活用することができないわけです。

 

これでは、宝の持ちぐされです。

 

これは、情報が生かされていないために起こるのです。

 

ところが、IT・システム化を行い、社内ネットワークと親PC(サーバー)を構築すれば、
サーバーに一元管理されている見積もり事例をだれでも瞬時に閲覧できるようになります。

 

こうすれば、過去の見積もり事例を引用でき、見積りの精度も向上します。

 

受注競争に打ち勝つためには、

迅速かつ正確な見積もりが出せるかがポイントになることはいうまでもありません。

このシステムがあれば、自信をもった営業戦略を打ち出すことができるようになります。

 

このように、中小企業が目指すべきIT・システム化は

企業経営の結果(売り上げの増大、利潤の増大など)に直結するものなのです。

 

■次回のテーマは

<中小企業のIT・システム化の原則>です。

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