2026.07.23
社長応援日記
税理士が国へ届ける「現場の声」 ~税理士会の建議とは~
税理士は、個人や法人の申告・相談を通じて、多くの納税者の方と接しています。
そのため、
「この制度は複雑で分かりにくい」「中小企業の負担が大きい」「時代に合わなくなっている」といった
現場ならではの課題を実感する機会が少なくありません。
そこで、税に関する職業専門家の団体である税理士会は
毎年「税制改正に関する建議書」を、財務省や政府などへ提出しています。
「建議」と聞くと難しく感じますが、簡単に言えば、
税理士が日頃の業務で感じている税制や税務行政の課題を、国に改善してほしいと提案する意見書のことです。
税制改正の議論が本格化する前に提出されるため
翌年度以降の税制改正に向けた重要な提言として位置付けられています。
もちろん、建議の内容がすべて採用されるわけではありません。
しかし、これまでにも多くの提案が実際の税制改正や制度の見直しにつながっており、
税理士が現場の声を届ける大切な役割を果たしています。
建議書には毎年さまざまなテーマが盛り込まれます。
中小企業の税負担のあり方、相続税・贈与税の制度、消費税の運用、電子申告やデジタル化への対応など私たちが日々の実務において感じる課題も含まれています。
その中から一例をご紹介すると、
例えば、令和9年度の税制改正に関する建議書では、消費税の複数税率制度の廃止を要望しています。
これは、高額な食料品ほど軽減効果が大きくなるなど、低所得者支援としては効率的とはいえないことや区分経理やシステム改修による事業者の負担も大きいためです。
代替策として、対策が必要な者に必要な額が直接給付される仕組みを提言しています。
こうした提案の根底には、
「公平で分かりやすい税制」「納税者の事務負担を軽減する制度」「時代の変化に対応した税制を実現する」という共通した考え方があります。
税理士の職務は、税金を計算し申告をお手伝いすることだけではありません。
現場で見えてくる課題を社会に伝え、より良い税制づくりに貢献することも一つの重要な社会的使命です。
当事務所も、その社会的使命を担う税理士の一員として、
日々の実務を通じて現場の課題を把握し、税制の適切な運用に努めてまいります。
参考HP:日本税理士会連合会 税制
https://www.nichizeiren.or.jp/nichizeiren/proposal/taxation/
