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コラム

2020.08.13

経営支援資料館

地方の中小企業を元気にするアドバイザーの挑戦③             ~ターゲットを絞った新商品開発で売上アップをめざせ~

直鞍ビジネス支援センター
センター長  岡田高幸

皆さんこんにちは。直鞍(ちょくあん)ビジネス支援センターの岡田高幸です。

いま私は、家業を事業譲渡した経験について本を書く準備をしています。

中小企業の後継者不在が大きな社会問題となっているなかで、
事業を「渡した側」のリアルな体験談をお伝えしたいと思いついたのがきっかけです。

先日は以前に取材していただいた出版社を訪れて、
第三者への事業承継の可能性などについて意見交換してきました。

さて、前回に続き、ご支援事例の紹介です。

●中小企業さまのお悩み

工業用フィルターを製造している会社から

「独自の技術により製造された工業用フィルターは携帯電話会社などにも納入実績があり、
その技術は全国的に高く評価されている。

さらに売上を増やすにはどうしたらよいだろうか」とのご相談をいただきました。

●私からのアドバイス

ご提案したのは「既存商品を転用した新分野への進出」です。

これまで工業用フィルターとして活用していた商品を、
介護業界で利用してもらえないかと考えました。

具体的には要介護者の方のし尿臭を低減させるベッドシーツの開発です。

し尿臭を急激に低下させる性能があることをテストで実証し、寝たきりの方はもちろん、
介護に携わる方のにおいによるストレスを低減させる新商品として発表しました。

また、今回の事例では工業用フィルターを生活用品に転用することで、
開発コストを大きく抑えて新商品を開発することができました。

新商品には大手流通会社も興味を示しており、大きな商談が進んでいるとのことです。

社長からは「社内のアイディアや視点だとどうしても限界がある。
新商品開発の後押しをしてもらいました」とコメントをいただいています。

●ここがポイント!

プレスリリースを発信する際、
単なる「新商品の紹介」ではなく「介護の悩みを解決!」というキャッチコピーで、
「社会的に意義のある新商品を地方のシニア起業家が開発した」というあらすじ
発信したところ、新聞とテレビ各1社が取り上げてくださいました。

「製品を買ってください」といくら発信しても今のお客さまの心には響きません。

安易に多額の費用をかけることなく、知恵を使って
新商品の持つストーリーを発信することがお客さまから選んでもらうことに繋がります。

自社の技術の強みは何であるのか。

表面上のスペックや数値に惑わされることなく
社会に与えるインパクトを客観的に見つめ直し
「真の強み」を商品開発やメッセージに活用することが重要です。

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