次世代経営者へのバトンの渡し方

WITH株式会社 代表取締役
佐々木啓治

第6回 管理職に求められるマネジメント力

人事評価制度を最大活用することは、能動的に動く組織を作り出し、

ひいては、事業承継がうまくいく会社をつくり出す素地となります。

 

今回は、

人事評価制度を「管理職のマネジメント力アップのツール」として活用する方法に

ついてみていきましょう。

人事評価制度の最大活用その2

2.管理職のマネジメント力アップのツール

 

人事評価制度、最大活用の2つ目の役割は、

管理職のマネジメント力アップのツールとしての役割です。

 

御社の管理職のマネジメント力はどうでしょうか?

社長の期待するマネジメントをしているでしょうか?

 

中小企業を経営されている社長のほとんどは、「管理職」に悩んでいます。

 

「ウチのマネージャーは全然社員を育てられない。」

「もっとしっかり管理をして欲しい。」

「結局、自分(社長)から言われたことしかやらない。」

など、管理職に対して経営者からは様々な声をお聞きします。

 

中小企業の管理職は、ほぼ全員が「プレイングマネージャー」の状態です。

自分で現場の仕事もしながら、部下のマネジメントを行う、という役割です。

そのような中でマネジメントするのはなかなか難易度の高いことでもあります。

 

マネジメントとは何か

ところで、マネジメントとは何をすることでしょうか?

・部下を育てる ・部下を管理する ・目標を管理する

会社や業種によっても異なってきますが、私としてはただ1つだと思っています。

 

「PDCAを回す」これだけです。

 

自分自身の仕事はもちろん、部下の仕事、部下の目標、課(または部)の目標

これらに対してPDCAを回すのが、管理職として最重要のミッションです。

 

PDCAを継続することで、マネジメント力は各段に上がってきます。

部下の目標と行動。これらは必ず一致していなくてはいけません。

 

そして、人事評価制度はそのようなPDCAを回す上で、非常に有効なツールです。

 

PDCAのサイクル

私の顧客には、以前、

半期や1年毎の区切りで部下の目標を査定する会社が多かったです。

 

つまり、期初に立てた目標を、半年後、または一年後に評価する時、

その時になって初めて結果と評価をつけるわけです。

 

上司も部下も「あれ?こんな目標だったっけ?これの評価は、えーと・・・」という状況に

なっていました。

これでは、立てた目標が全く意味のない状態です。

 

また、たとえそれで良い評価を与えられても、
部下には「この人(上司)全然自分のこと見てないな。」という不満しか残りません。

まず、会社のビジョンから戦略を作り上げる。

そして、個人のミッションと戦略へと落とし込む。

その目標を人事評価制度に接続した上で、

PDCAを回して目標管理をする。

そうでなければ、動く組織にはなりえません。

 

このPDCAを少なくとも月に1回。できれば隔週に1回のペースで回すだけで

成果が全く変わったものになります。

 

マネジメントと責任

社長ではなく、上司が直接人事評価をして目標管理をするということは、

上司が部下の給料を左右する立場になるということです。

これはその部下の人生を左右する立場と同じ意味だと思います。

 

そもそもマネジメントすることに対して、責任がなければ

管理職は本気でマネジメントしません

 

マネジメントは自分自身の役割、という機能的な面だけではなく、

部下の人生を導いてあげる、という、情動的な面でもなされることが重要なのです。

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