従業員に給料分働いてもらうには

さくらマーケティングサービス
西原弘之

第3回  「給料分」を明示して人事考課をしよう

適切な人事考課は「給料分」を明快に示す

従業員Aさんへの期待値が明確に示されて、何がAさんの給料分かがはっきりした後は

実際に現場で仕事をしているAさんのアウトプット・成果をどう評価するのか

次の課題になります。

 

評価が不明瞭だと効力感が得にくくなります。

経営者が思う給料分と従業員の思う給料分のミスマッチがここからも起こってきます。

 

期待値に対する成果の評価は、

たとえば漁業のように獲れた魚の数で判断できたら明確ですが、

 

これが営業部隊の評価となると

売上という漁獲高に相当する数字だけでなく、それ以外の要素が評価に絡んできます。

 

個々の営業マンに対するお客様の評判(評価ではなく評判です)がその一例です。

その評判とはクレーム対応の質であったり、普段の見積もり応対のスピードであったり、

技術的知識であったり、目には見えにくい要素が出てきます。

 

これは前回の私の寄稿『黒字経営、そして赤字からの脱却』の中で書いておりました

QCDSMで総称できるのですが、

 

Q=質

C=コスト

D=対応の速さ

S=安全、安心

M=モラル

 

これがお客さんにどう評価されたかが評判のポイントになってきましょう。

 

QCDSMに関する営業の対応が悪ければ、結果として

お客さんからはもう貴社には頼まないと言われ、今後の受注を失う結果になるので

やはり売り上げが営業部隊の評価基準だともいえるのですが

これがなかなか一筋縄ではいきません。

 

お客様対応で夜遅くまで頑張った、休日も犠牲にして作業した、

そういったタイムカードや労務記録に現れない努力をどう評価するか。

努力イコール成果ではないという部分をどうするか

これは結構微妙な問題であり社員のやりがい、士気にかかわる問題になってきます。

 

それも給料分だ、と言い切ってしまうと

良かれと思って時間外に付加的にしてくれていた努力はもうやらない、という結果に

なってしまう事もあるでしょう。

間接部門の評価はさらに難しい

営業のように数字で出てくるならまだ良い方で、

経理や一般事務といった職種の場合はさらに悩みます。

 

この職種は、給料分とはなにかと問うた時に一定の業務量や内容を定義出来るものの

客観的な評価の軸が定まりにくいのです。

また、経営者の期待値を大きく上回ったり下回ったりする職種では無い為に

できて当然でミスしたら減点という具合にミスの回数や内容だけが"悪目立ち"します。

 

なので、評価にあたって揉めるのはこのような間接部門であることが多いのです。

 

間接部門は直接部門よりも総じておとなしい傾向にあり

経営者は比較的、安心してしまいがちですが、

出て行かれるとダメージが大きい部分でもあり適切な人事考課や評価は重要です。

自己評価は常に自分に甘いもの

さて、会社が従業員を人事考課する場合に、

従業員は自分の評価はこの辺だろうという自己評価が必ず裏側にあるものです。

そして、その自己評価は経営者側の尺度から見ると必ず甘いものです。

 

経営者は主にアウトプットで判断しますが、

従業員は"自分しか知らない努力"をしていますからそれを自己評価に加味する、

そこから来ているギャップです。

 

その成果が会社の損益計算書の上でいくらに相当するのかが経営者の評価尺度ですが

従業員はそのような事は考えていないでしょう。

 

こうして評価のミスマッチが起こります。

 

ミスマッチをミスマッチのまま放置しておくと不満につながります。

適切な評価が常に見えるようにしておくこと。次回はその手法についてお話しします。

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