伸び悩み、ジリ貧企業は必見! 治した会社から伸びていく「中企業病」対策

フラックスブレイン・コンサルティング

代表 宮林幸洋

第1回 会社を蝕む「中企業病」


「こんなこと私が言ってよかったんですね・・」

とある中規模企業の課長さんが、私のお手伝いするプロジェクト会議の終了後に

おっしゃった言葉です。

その課長さんは、これまで社長の方針に意見するなど思いも及ばなかった

ということのようでした。

 

ああ、この会社はなんだか随分とマズいことになっているなと感じたと同時に、

私が「中企業病」というテーマを考えるきっかけにもなりました。

大企業だけじゃない、中堅・中小企業にも病気がある

大企業には、「セクショナリズム」や「官僚主義」をもたらして組織をダメにする

「大企業病」というものがあることは広く知られていますが、

 

実は、中堅・中小企業にも「中企業病」と呼ぶべきものがあります。

 

中堅クラス以下の会社は、大手企業が設立する子会社などを除いて、

ほとんどが創業オーナーまたはその親族後継者が経営していることを考えると

「オーナー企業病」と捉えてもよいかもしれません。

悪循環に陥って抜け出せなくなる

「中企業病」とはどんな病気なのでしょうか。

大企業病がそうであるように、会社を、組織をダメにしていきます。

 

事業環境の変化を受けて忙しさも増すばかりなのに、

業績は伸びるどころかむしろ利幅は薄くなり、

それこそ必死に売上高を確保しても儲からない、

働けど働けど・・という状況に陥ってしまう会社の多くはこの病気に罹っている

可能性があります。

 

さらに病状が悪化してくると、

忙しさと相互不信が相まってコミュニケーションが停滞し、

社内が暗く重苦しい雰囲気になっていたりします。

 

人材教育もままならず若手も定着せず人手不足は慢性的に解消されません。

ミスなども増えて余計な作業でますます忙しくなります。

 

忙しくなるとさらに・・・何か悪いスパイラルに陥ったようで、

抜け出そうにもどこから手を付ければよいか分からなくなってしまいます。

放置は非常に危険

儲からなくなったのは、顧客の要求が厳しくなった、ライバルが攻勢を強めているなど

事業環境が厳しくなってきているという要因ももちろんあるでしょうが、

中企業病を患っている可能性を疑う必要があります。

 

会社が病魔に蝕まれている現状を直視しないと、

今後も変化していく事業環境に対応できないまま、ますます事態は悪化していきます。

困ったことに、この病気は放っておいて自然に治癒していくことは、

よほどの幸運でもない限りないように思います。

どの会社にも起こり得る

結論めいたことを先に言ってしまいますが

「中企業病」は会社トップの強いリーダーシップをきっかけにして発症します。
(トップ=社長や"院政"を敷く会長など、以下同じ)

 

どの会社もトップのリーダーシップがあったからこそ、これまで継続・発展できた

わけですから、

 

この病気にはどの会社も(程度の差はあれ)罹り得るということになります。

 

物事にはどうしても光と影があるものです。

強い光の裏の、濃い影の部分で何が起こっているかを見ていけば、

「中企業病」の発症メカニズムが分かってきます。

次回以降、詳しく見ていきましょう。

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