「業績=顧客の支持率」達成! 

(株)武田マネジメントシステムス 代表取締役

武田哲男

第2回 なぜクレームは「顧客からのプレゼント・エールで宝の山」?

前回、顧客のグチ・困っていること・不満は顧客の潜在ニーズだとご説明しました。

 

さて、ここで顧客のクレームに少し目を向けてみましょう。

Silent Customer is Silent Gone.(顧客は黙って去って行く)

商品・サービスを購入した人達を100とした場合、約40%の人々が何らかの不満を抱き、

その約4%の人達しか企業に不満を伝えない。

 

かなり古いアメリカのデータです(日本の場合は1~3%・当社調べ)。

 

ということは、

アメリカで96%、日本で97~99%の顧客が不満を抱えたまま黙って去って行き、

殆ど戻らないのです。

 

潜在化クレームに関する企業の認識は極端に低いという事です。

 

大抵の企業は顧客の本音を知らないまま、顕在・潜在顧客の多くを失い続けています。

ご自身の企業に当てはめて失う顧客の人数と金額に換算すると

心臓が痛くなる思いをします。

不満足解決で顧客支持の獲得

潜在・顕在クレームは、いわば、顧客が求めている要素です。

 

ですから、

前回ご紹介した不満足度調査を行って顧客の不満足を認識し、対処することは

クレームを未然に防ぎ、新製品(商品)・新サービス開発にも貢献します。

 

実際に、倒産寸前まで行ってしまった企業が7年後に上場した例、

社員158名の企業がその12年後に1部上場を果たした例など数々の事例があります。

 

だから、クレームを避け、嫌うことがいかに問題か、勿体ないか、

また、不満足度調査が有用なものかはお分かりいただけることと思います。

顧客は不満の課題解決に、敏感です

さて、「不満足度調査」においては、

前回調査で、100人の内75人が「不満」と表明していた課題が、

今回の調査で30人に減少していたとすると、

課題解決活動が顧客から評価されたことになります。

 

常に違った人達を対象とした調査であっても、

解決された課題に対する評価はきちんと為されるのですから

顧客は鋭く、本質を把握しているという凄さを備えています。

 

むしろその認識が「甘いのは企業」なのです。

だから「マイナスの口コミ」が広がるのです。

 

一人の負の口コミは1年間に40名に伝播し、聞いた人はまた40名に知らせるのですが、

これが5回繰り返されると40の5乗。計算では、1億240万人に伝播します。

 

一方、企業が真正面から課題に取り組む姿に、顧客は敏感に反応し好意を持ちます。

 

市場規模が縮小する時代は「顧客との良質で永いご縁の創造」が課題です。

顧客の不満を知って満足創造に活用すると、お互いにWin Win、Happy Happyの関係に

と発展します。業種衰退化時代の業態開発にもつながります。

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