A4用紙2枚から始める【事業計画書作成講座】

経営コンサルタント

平野貴之

第2回 A4用紙2枚から始める理由とは?

 

前回までで

「事業計画書は、法令やルールに縛られない自由形式なので作りにくい」けれど

「経営をしていく上では、作成したほうが良さそう」だと理解できたと思います。

事業計画書を作成したほうが良いのに、作成されない理由

実は、事業計画書は自由形式と言っても、

様々な書籍や教材などで、事業計画書の雛形や作成方法が、説明されています。

 

つまり、

絶対的なルールはないけれど、「このように書いたほうが良い」と言う経験上の蓄積は

あるわけです。

 

よって、それらの雛形や作成方法を読んで、作成出来れば良いのです。


でも、逆に、ここが作成する会社が増えない【もう一つの理由】なのです。

 

書籍や教材などは、
ある程度、【完成形】の雛形作成方法を書かれていることが多いです。

 

例えば、野球で言えば、「まずは普通の直球の投げ方を教えて欲しい」という人に、

変化球の投げ方をいきなり教えているようなものです。

ピッチャーをしていくのであれば、変化球もいずれ投げられるようになったほうが

良いですが、その前に普通の直球の投げ方を知らなければ、始まらないのです。

 

それと同様に、

事業計画書の完成形の作成方法を急に教えられても、ハードルが高すぎて、

作成自体をあきらめてしまうのです。

 

ここに、事業計画書を作成しない会社が多い理由のひとつがあります。

 

本や教材を作成する立場から見れば、様々な段階の方が読んでいるので、

どの読者層に合わせるのかが問題になります。

 

その時に、完成形を書いた方が、内容の濃い本と考えられやすく売りやすいので、

どうしても、完成形の事業計画書を説明する本になりやすいのです。

 

たくさんの事業計画書の作成の本を読んでみましたが、
なかなか初歩から教えてくれる本が少ないのは、

そのような事情があるのかもしれません。

 

このように、「自由形式で作成しにくい」「強制されていない」「作成のハードルが高い」

などの理由によって、なかなか作成が進まないのです

まずは、A4用紙2枚から事業計画書を作成してみよう!

しかし、前回お話したように、事業計画書には大きなメリット

(およびデメリットの回避の理由)があります。

 

よって、まずは作成の高いハードルを下げて、最初の一歩を踏み出す方が良いのです。

その一歩が、いずれ、コツコツと積み重なって、完成形に近づいていくことになります。

 

その事業計画書作成の第一歩目が、

A4用紙2枚から事業計画書を作成してみよう」ということになります。

 

本来は、自由形式ですので、

枚数の多い少ないということですら、こだわる必要はありませんが、

最低限、伝えるべき事と基本的な事を書くと大凡、2枚くらいでまとめることが

出来ます。

 

会社規模や業種などによっては、これでは情報が不足してしまう場合もあります。

でも、作成してないとそれにすら気付くことが出来ないのです。

 

「これでは情報が不足しているな」と作成段階や説明段階で自ら気付くためにも、

まずは「ハードルが高くて作成出来ない」状態を脱して、

「A4用紙2枚から気軽に始めてみる」方が良いのです。

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