経営戦略としてのワークライフバランス

業務の効率化はどうすればよいのか

特定社会保険労務士

菅田 芳恵

まずは「やめる」「減らす」「変える」から

 業務の効率化を考えるにあたっては、それぞれの仕事を細分化し、

その目的を確認して追求します。なぜなら、日常業務の大半は、

惰性でなされている場合が多いからです。

 仕事の目的が分からないときは、「この作業はやめても大丈夫だろうか?」
と考えてみることです。そしてやめられない作業は減らすことを考えます。

 

 全面的にやめることができなければ、部分的にやめてみます。例えば、回数、頻度、

枚数、距離など定量化や定数化できるものはすべて「減らす」対象となります。

それでもどうしても「減らせないもの」は「変える」ことをします。「順序を変える」
「手順を変える」「担当を変える」などすべて「変える」対象とします。

 職場でダラダラと会議をしていませんか?会議は時間を決めて短時間で終えるもの。

 まずはそれぞれの仕事に時間を設定して、なるべくその時間内で終えるようにし、

終えられなければ、なぜかと考えて仕事のスリム化を図ってみましょう。

 案外メタボな仕事が多くなっていることに驚くのではないでしょうか。

マルチ担当制

 仕事の中身を見直したら、次は分担を見直しましょう。誰かが休んだり、

早く退社をしても、仕事が滞りなく進むようにその仕事に

複数の担当者を割り当てる」=「マルチ担当制」を検討します。

 これは一人が複数の仕事を担当し、一つの仕事を複数人で担当するという仕組みです。

 例えば、Bさんはメインの総務で、サブ担当として経理の仕事もする。

 Cさんは経理の仕事がメインだが、工場での作業も担当するというようなものです。

 

 この仕組みの利点は、担当者の不在により業務が滞ることがなくなるため、

有給休暇や長期休暇を取得しやすくなります。このマルチ担当制は、

仕事が属人化されているとうまく機能しないので、同時にマニュアルを整備して、

仕事の内容の「見える化」を図ることが不可欠です。

 ここで一つ実例をあげてみましょう。製造業のA社は、ワークライフバランスを

推進するためにまず、週平均の労働時間を39時間に、また有給休暇の積極的消化を

図りました。それとともに休んでも作業が滞らないように、作業を細かくマニュアル化しました。その結果、作業の効率化が図られたことは言うに及ばず、

 マニュアルを読めば誰でも様々な作業ができるようになり、また作業のムダが見つかり、そして代行した人は新しい経験をすることで成長できるという人材育成部分にも

大きく貢献したのです。

 

 なかなか人材の育成がうまくいかないと悩んでいる経営者の方―案外そのカギは、

この仕事のマニュアル化にあるのかもしれません。

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