2026.01.23
家督相続 〜円満な相続のために〜
相続が発生した場合はお早めに相談ください【消費税】
年が明け、確定申告の準備を進めている方も多い時期かと思います。
今回は、相続が発生した場合の消費税の申告について
「被相続人分」と「相続人分」に区分して、それぞれご紹介します。
※以下、「適格請求書発行事業者の登録」を「インボイス登録」と表記します。
【被相続人分(亡くなった方)の消費税申告】
被相続人が亡くなった日までの消費税については、以下のパターンに応じた対応が必要です。
パターン①:被相続人が「インボイス登録あり」の場合
申告:相続開始を知った日の翌日から4か月以内に、亡くなった日までの消費税を申告する。
届出:「適格請求書発行事業者の死亡届出書」を提出する。
パターン②:被相続人が「インボイス登録なし」で「課税事業者」の場合
申告:パターン①と同様、4か月以内に申告を行う。
届出:「個人事業者の死亡届出書」を提出する。
パターン③:被相続人が「免税事業者」だった場合
特段の手続き(消費税の申告届出)は必要ありません。
【相続人分(引き継いだ方)の消費税申告】
相続人の申告義務や必要な届出は、以下の要素が複雑に絡み合うために
個別の判断が非常に難しいのが実情です。
・被相続人の事業を引き継ぐか否か
・遺産分割が確定しているか、未分割か
・相続開始初年か、2年目以降か
・被相続人及び相続人の「基準期間における課税売上高」
・相続人自身の消費税関係の届出状況
ただし、相続人分の消費税申告について、必ず押さえておきたいポイントが2つあります。
1つ目の重要ポイントは、
被相続人がインボイス登録をしていた場合には、
相続人自身の売上規模にかかわらず、また、相続人自身が事業を行っていなかったとしても
「みなし登録期間」の課税売上について、申告義務が生じる点です。
※みなし登録期間とは、以下のどちらか短い方の期間をいいます。
・相続のあった日の翌日~相続人が自らインボイス登録を受けた日の前日
・相続のあった日の翌日~その日以後4か月を経過する日
被相続人が不動産賃貸事業を行っていた場合などで
不動産を誰が相続するのか年内に確定しないケースも少なくありません。
そのような未分割の場合では、原則として
すべての相続人が法定相続分で按分した金額について、
翌年3月31日までに消費税の確定申告を行う義務が生じます。
2つ目の重要ポイントは、
相続人が相続を機に「簡易課税制度」を選択したい場合は、
原則として相続開始年の12月31日までに
「簡易課税制度選択届出書」を提出する必要がある点です。
相続が開始した日によっては、忌明けよりも前に届出書の提出期限となる場合もあります。
相続開始時の消費税の取り扱いは従来から複雑でしたが、
インボイス制度の導入により、判断に必要な条件が更に加わりました。
被相続人が消費税申告を行っていた場合には、
早めに税理士へ相談されることをおすすめします。
国税庁 廃業する場合
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/43.htm
国税庁 複数の相続人で事業を承継したものの、結果として事業を行っているのは一人だった場合、どうなるのでしょうか?
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/sinkijigyousha/faq_k16.pdf
