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コラム

2023.04.23

家督相続 〜円満な相続のために〜

相続した土地を国庫に引き渡すことができるようになります

年々、所有者がわからなかったり、所有者と連絡が取れない土地が増え続けています。
こうした土地を「所有者不明土地」といいます。

所有者不明土地の面積は、国土の1割以上、
実に、愛知県+東京都+九州全土の面積に相当すると推計されています。

町中にある土地が所有者不明土地になってしまうと、
周辺の環境や治安の悪化を招いたり、防災対策や開発などの妨げになったりします。

ですから、所有者不明の状態を解決すべく、
名古屋法務局においても、名古屋市の白壁、矢田、金山、大須など中心地について
令和元年から表題部所有者不明土地の所有者等の探索作業が行われていますが
土地の所有者の探索には多大な時間と費用が必要となります。

そこで、近年、所有者不明土地の発生を未然に防ぐための法整備が進められています。


その法整備の一つで、令和5年4月27日から施行されるのが、相続土地国庫帰属制度です。
これは、相続した土地を国に引き取ってもらう制度です。

所有者不明土地になる原因の一つは、相続登記がされないことにあります。

「遠くに住んでいて利用する予定がない」
「周りの土地に迷惑がかかるから管理が必要だけど、負担が大きい」
そういった理由により、土地を手放したいというニーズがあるため
相続登記がなされないのだと考えられています。

そこで、一定の土地については、原則20万円の費用を払うことで
その土地の所有権を国庫に帰属させることができるようになります。


この法律が制定されてから気になるところのひとつが、
原野商法により被相続人が買ってしまった土地を国庫に帰属できるかどうかでしたが、
公開された 申請の手引きを確認すると、
「その土地に隣接する土地との境界点を明らかにする写真」が申請書類として必要です。
「境界が明らかでない土地」は国庫帰属が認められないためです。
そうなると、長年放置されてきた遠隔地で この条件を満たすことは難しいような印象を受けました。

そもそも今回の法整備は、公共事業や復旧・復興事業が円滑に進まない、民間取引が阻害される、
管理不全化により隣接する土地へ悪影響を及ぼすといったような、
市街地で起こりやすい社会問題の予防目的で実施されているものです。
そうであると、人里から離れた原野についてはなかなかこの制度の対象になりにくいということでしょうか。

この法律の施行にあわせて
『国庫に帰属させる業務をお手伝いします』というビジネスが増える可能性もあるかと考えますが
新たな詐欺である可能性にも十分に留意しなければならないといえるでしょう。

参考HP

名古屋法務局 表題部所有者不明土地の所有者等の探索について
https://houmukyoku.moj.go.jp/nagoya/page000001_00024.html

法務省 相続土地国庫帰属制度について
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html

法務省民事局 リーフレット
https://www.moj.go.jp/content/001390160.pdf

国土交通省 所有者不明土地の実態把握の状況について p9
https://www.mlit.go.jp/common/001201304.pdf
※地目別の所有者不明率は、林地が25.7%と最も高く、
 一般的に宅地や農地よりも林地の方が一筆の地積が広いことを考えると
 社会的な問題とならない所有者不明土地も多いのではないかとも考えられます。

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