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コラム

2026.05.03

寺尾会計の税務的な毎日

従業員に食事代を支払った場合の課税関係 【法人税・所得税】

会社が従業員に給与や賃金を支払うと、
その金額は会社の損金として計上されるとともに、従業員の給与所得として課税されます。

給与は通常、金銭で支給されます。
それは、労働基準法において「賃金は通貨で支払わなければならない」と規定されているためです。

しかし、税務上の「給与」は金銭に限りません

会社から物品をもらったり経済的利益を受けた場合には、その利益の金額が給与として課税されます。
代表例には、食事の現物支給や商品の値引販売社宅の提供などがあります。
これがいわゆる「現物給与」です。

もっとも、こうした現物給与には、従業員の働きやすさや生産性を向上するといった福利厚生の側面もあります。
そこで、一定の要件を満たした場合には、
会社側では損金計上しつつも、従業員側では給与課税を行わない取扱い
が認められています。


この現物給与のうち、この4月1日に42年ぶりの改正があったのは、食事の現物支給にかかる要件です。

食事の現物支給が給与所得として課税されないためには、次の2つの条件をいずれも満たす必要があります。

会社の負担割合が半分未満
かつ
会社の負担金額が月額7,500円以下 ※税抜で判定します

具体的な金額を用いて計算してみましょう。

弁当代1食900円、従業員負担500円、会社負担400円で
月に20日間分の弁当を会社が支給した場合

会社負担額=現物給与:400円×20日=8,000円

このとき、以下の通り、上記の要件をいずれも満たします。
① 会社負担割合 400円/900円 < 1/2
かつ
② 会社負担金額 400円 × 税抜100/108 × 20日分=7,408円 ≦ 7,500円

したがって、会社が負担した8,000円については、従業員の給与として課税されません。


なお、会社が食事代を現金で補助する場合は注意が必要です。

この場合は現物支給ではなく金銭支給となるため、原則どおり給与として課税されます。

ただし例外として、深夜勤務に伴う夜食(1食650円以下)の補助や、
残業時に支給される食事については、給与課税の対象外とされています。


現物給与は、福利厚生として有効に活用できる一方で、取扱いを誤ると課税関係に影響が出ます。
現物給与が給与として課税される場合には、その分の源泉徴収も忘れないように気をつけましょう。

国税庁 No.2508 給与所得となるもの
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2508.htm

国税庁 No.2594 食事を支給したとき
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2594.htm

国税庁 食事を支給したときの非課税限度額の判定
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2594-1.htm

国税庁 使用者が使用人等に対し食事代として金銭を支給した場合
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/gensen/03/44.htm

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