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コラム

2023.08.13

寺尾会計の税務的な毎日

相続税の試算のために必要な情報

 Q:子どもがお盆で帰省する際、相続について少し話をしようかと考えています。
   私が亡くなった際に、70坪の土地のみを相続する子どもの相続税はいくらになりますか。

 A:あいにく、上記の情報のみでは、相続税額を算定することができません。

  概算の税額を計算するためには、次の資料が必要です。

  (1)固定資産税の課税明細
  (2)金融資産(株式や預貯金)の残高
  (3)大きな債務(借入金)の金額
  (4)ご家族の構成


 <解説>
  相続税の計算は、「法定相続分 課税方式」という国際的にもマレな課税方式がとられています。

  この課税方式がとられているために、たとえ相続によって取得した財産が同じであっても
  亡くなられた方の遺産総額や、相続人の身分や人数によって税額が変わってくるのが相続税の特徴です。


  この課税方式で相続税を計算するために必要な情報は以下の通りです。

   ①被相続人の遺産と債務の総額
   ②被相続人からの相続時精算課税適用財産の有無、その価額
   ③相続開始前の数年以内における被相続人から財産を相続する方への贈与の有無、その価額
   ④相続人の身分や人数
   ⑤その土地の評価額
   ⑥その方のご事情(配偶者、未成年者、障害者、前回相続など)


 上記の情報を用いて行う相続税の計算の仕組みは次の通りです。

  第1段階 上記の①、②、③を合計する

  第2段階 第1段階の合計額から遺産に係る基礎控除額を控除する
       遺産に係る基礎控除額は、④を用いて計算する

  第3段階 第2段階の金額を法定相続分で按分する
       法定相続分は、④に応じて決まる

  第4段階 各法定相続人に対する第3段階の金額に相続税率を乗じた金額を合計する
       この合計額を、相続税の総額といいます


  第5段階 第4段階の相続税の総額に、その方の取得する財産額の割合を乗じて
       その方にかかる相続税額を算出する
       ⑤/(①+②+③)の割合を用いて計算する

  第6段階 その方にかかる税額控除額を控除して、その方の納付すべき相続税額がわかる
       ⑥を用いて、税額控除の適用があるかを判断する

 この計算の仕組みからわかるように、
 税額を計算するには①+②+③で遺産の総額を把握する必要があるため
 被相続人の一部の遺産の情報のみからその相続税額を算定することはできません。


 とはいえ、②、③の金額が大きい方は多くないことを考えると
 ①全遺産額、④相続人の身分と数、⑤土地の評価額についておおよその金額がわかれば
 概算の相続税額を計算することはできます。

 さらに言えば、遺産が不動産と金融資産で構成される割合が高いことが多いと考えると
  A不動産の情報(所在地、地積、利用状況)
  B金融資産(株式や預貯金)の残高
  C大きな債務(借入金)の金額
 上記の3点の情報があれば、①全遺産額の大まかな予想を立てることもできます。


 相続税の試算を行う際には、すべての情報を大まかな金額で把握して計算していきます。
 そうした大まかな数字でも、納税資金のご不安解消や、遺言書作成の際の目安として充分な役割を果たします。

 ご自身の相続税の試算をするために必要な資料は、大きなご負担なく揃えやすいものではないでしょうか。

 将来の不安を減らすためには、現状を把握し、必要な対策があれば実行していくことが肝要です。
 まずは一度、相続税の試算をしてみませんか。

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