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コラム

2021.10.23

経営支援資料館

会社をひとつにして強くする社員活力創出経営のススメ                第2回 「経営理念」が機能する企業と、壁かけで止まる企業

オフィスオントロジー
代表 組織活性化コンサルタント 友成治由

その経営理念、役に立っていますか?

経営理念、掲げていますか?
その経営理念は、ちゃんと“機能”していますか?
経営理念はとても大切ですし、会社を支えてくれます。

経営理念の重要性については数多くの先生が伝えていますが、
いったいどんな経営理念ならば機能するものになるのでしょうか。
「機能する経営理念」と「壁かけ経営理念」の違いを見ていきましょう。

経営理念をあらためて定義すると?

経営理念とは、一般的に次のように説明されます。

「経営者の経営哲学や信念、行動指針や目的などを明文化し、
その企業が果たすべき使命や、基本姿勢などを社内外に向けて表明するもの」(Wikipedia)

会社における最上位の概念という位置づけです。
そんな経営理念には、3つの役割があります。

1、すすむべき方向性がわかる(Where、ビジョン)
2、従うべき基準がわかる(How、判断基準・バリュー)
3、やるべき理由がわかる(Why、存在理由・ミッション)

経営理念がしっかり浸透している会社は全員がひとつになってビジョンに向かえますし、
企業というものは、経営理念を実現するために存在するといえます。

しかしこの経営理念ですが、しっかり機能している会社もあれば、
単に“いい言葉が書かれている壁かけ”になってしまう会社もあります。

毎日斉唱させても訓話をしても、社員の心が一向に動かない会社もあれば、
経営理念を思い浮かべるだけでやる気の上がる会社もあります。
その違いはどこにあるのでしょうか?

経営理念の本質とはなにか?

経営理念の本質をいまいちど振り返りましょう。
経営理念は会社の業務をそれなりにきれいな言葉で表現したものではありません。
ホンネをいえば、経営理念なんてなくても、会社は成り立ちます。

市場においてサービスと財の交換が継続的に成り立ちさえすればいいのですから、
それを担当する人さえいれば、会社は成り立ちます。

しかし、
「わたしたちは、それでも、経営理念がないとやっていけないのだ。」
そんな経営者や社員たちのために経営理念はあるのです。

なぜリスクをおかしてまで、市場における交換行為をわざわざやろうとするのか。
単なる交換行為以上の意味、それを忘れては会社をやっている意味そのものがない。
経営理念の本質は、そんな「ひとの思い」なのです。

京セラや日本航空の会長である稲盛和夫氏の盛和塾では、経営理念をこう教えています。

「なんのために存在しているのかという大義名分」

経営理念は、そこに「ひとの思い」の熱が感じられなければ、何の意味もありません。

他の例としてソニーグループは、創業者であり日本の戦後復興の立役者でもある
井深勝氏の「設立趣意書」の原本をいまも大切にし、サイトでも公開しています。

ソニーは、ジム・コリンズの名著『ビジョナリー・カンパニー』でも紹介された企業です。
一コンサルタントが生意気なことを言うようですが、
この設立趣意書の熱を忘れない限り、ソニーはこれからも主役であり続けるでしょう。

経営理念が浸透する会社になるために

経営理念の浸透とは、この「ひとの思い」の熱の共有です。
それは経営者のあなたの熱や、歴史ある企業ならば創業者の熱です。

経営理念を本当に機能させるならば、いきなり言葉をきれいに整えたり、
ビジョン・ミッション・バリューの違いで汲々とするのではなく、
そもそもこの会社をやろうと思った、「ひとの思い」を掘り起こしましょう。
あらためて熱を感じ直すことからはじめましょう。
できれば経営者だけでなく、社員も巻き込んで一緒にやった方が高い効果があります。

あなたの会社だけの経営理念は、あなたの会社だからこその「ひとの思い」の熱。
これが会社を支え続けてくれるのです。

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