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コラム

2020.04.28

経営者の声

桜商事 株式会社 黒田知宏 社長

 国道59号線を野並駅から大高を通り過ぎていくと、
 産業道路に入る直前の左側に大きな看板が見えます。

 粋・極・匠「男の店」

 ここは設備工や溶接工といった職人さんの作業服や保護具、工具類を扱うお店です。
 このお店を経営するのが今回ご紹介する桜商事さんです。

 平成30年に2代目社長に就任した黒田知宏社長にインタビューしてきました。

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 小売店というと、オンラインショップや大手小売店に押されているイメージがありますが、
 桜商事さんは毎年お客様の数が増え、平成25年からの6年間に3店舗すべてを新築改装、
 さらには港区にも新店舗の開店と、事業を拡大されていますね。

 なにか秘策があるのでしょうか。

実は、当たり前のことを始めただけなんです。

それは、店舗ごとに、売れている商品は何かを調べることです。

昔の商品販売や管理は大部分がバイヤーの勘と経験によっていました。
しかし、商品数が多すぎて把握しきれていないと感じるようになったため、POSレジを導入しました。

すると、
黒字と思っていた商品が実は赤字であったり、売れ筋と思っていた商品が売れていなかったりといった、客観的なデータがでてきました。

このデータを重視して仕入れをするようになりました。

売れている商品というのは、お客様がいいと思われる商品です。
一定数のお客様がいいと思う商品は、ほかのお客様のニーズにもあっているものです。

ですから、
どの商品がいい商品かはお客様が決めることで、僕はお客様についていっているという感覚です。

男の店では楽しそうなイベントが次々と開催されますね。

商いの基は飽きない、と言いますが、
同じことを繰り返していてはお客様を引きつけることはできません。

楽しんでいただけるイベントの開催やコンテンツを利用して、お客様に男の店を好きになってもらえるように努めています。

たとえば、毎日昼休みの時間帯には、日替わり動画を配信しています。
これは、お客様が 笑っていいとも!の代わりに見てもらえるものにしたいと思い、始めました。

イベントの前準備では、
寺尾会計の水野さんにもお客さん役として手伝いしてもらったりもするんですよ。

実は、握力測定大会や黒ひげ危機一発リレーゲームといった店内でのイベント、Instagramやfacebook、Youtubeでの情報発信、さらには、店舗改装時のコンセプトづくりまで、これらの企画は妻が担当しています。

妻とは家でも会社のことを話し合ったりするので、情報共有や意思決定も迅速にできます。

 店舗の新築に伴い、

 先代から続く「男の店」という屋号の前に「粋・極・匠」というキャッチフレーズが加わりました。

 桜商事さんにとっての「粋・極・匠」を教えてください。

スタッフの「粋」な接客

男の店の店長は母から始まったこともあり、歴代女性が務めています。

お客様が選ばれた商品の優れた部分をさりげなく言葉で表現したり、お客様に喜んでいただく工夫をこらしたり、そうしたまごころや気遣い、柔らかさは女性ならでは。

さきほど話に上がった日替わり動画ですが、これはすべて、スタッフが商品を自分たちで調べて作成しています。お客様からコメントを頂いたり、スタッフ同士で集まる機会になったりと、
作成するのが楽しくなってきて2年続いています。

その結果としてスタッフの商品に対する知識と愛着が深まり、「粋」さの向上にもつながっています。

バイヤーを「極」める

一度仕入れた商品は、データを重視して販売管理します。

しかし、新商品や入替の早い商品は、データがない状態で仕入をすることになります。
その局面では、バイヤーの判断が決め手になります。

商品セレクトが命の業種ですから、バイヤーは目利き(極)でなくてはいけません。

現在は20年以上かけて積んだ経験とそこから鍛えた勘を用いて新商品等を選んでいますが、将来的には、売れた商品の傾向、販売数が急上昇している商品など、データの細かい活用もして、さらにお客様の欲しいものを取り揃えていきたいと考えています。

「匠」であるお客様

ご来店されるお客様は個人事業主、いわゆる親方さんが多いです。
店舗には、その親方さんたちが喜ぶ商品を揃えたいと考えています。

ですから売れる商品だけでなく、プロ(匠)が憧れる逸品も揃えています。

例えば、ハッカーという鉄筋の交差部を結束する工具があるのですが、
これは安いものであれば1000円くらいで手に入れることができます。
一方で、プロの憧れ商品となるとその価格帯は2万円です。

こういった商品は一般受けしませんが、
ご自身の仕事に誇りを持つ親方さんがその技を活かせる道具類として、欠かせない商品です。

また、平日は8時に開店します。店舗の品揃えはラチェットだけでも44種類。
その日の仕事に入る前に道具類をそろえていただけるように努めています。

 桜商事さんのこうした事業展開の中で、寺尾会計はどのような支援をしていますか?

会社の規模が小規模なので、社内に財務管理をしたり、経理をする人がいません。
寺尾会計に経理を丸ごとお願いすることで、社内は商品販売に焦点をあてることができています。

創業から変わらず寺尾会計にお願いしているので、他の会計事務所と比較はできませんが、
売上や人件費も店舗ごとにわかりますし、毎月アドバイスをもらえるので、利益が上がったかどうかがわかりやすいです。

また、3名の方に担当してもらい、疑問があるときはすぐに対応していただいています。

今後の展望について教えてください。

店舗には新しい商品が出たときに、最初に情報を得ることができるという有利さがあります。
ほんとうに使いやすいものをいち早く探し出し、商品をお客様に直接提案していける立ち位置です。

商品がお客様のニーズと合致していても、お客様が商品の存在に気付かないことがあります。
また、売れる理由があるのに、ヒットしていない商品もあります。
そういった場面では、店舗の有利さが活きてきます。

オンラインショップはもちろん脅威ではあります。

しかし、 私たちは、細かく分析したテータも利用しながら、
それぞれのお客様が求めている性能を敏感に察知し、お客様に適した商品の特長をお伝えすることで、
お客様と商品が出会う仲介をしていきたいと思っています。

また、次世代の目利きを育てていくことも重要な課題だと考えています。

ご協力をありがとうございました!

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