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コラム

2020.04.03

確定申告よもやま話

寺尾会計における 2019年度(令和元年分) 確定申告 申告状況

今年もおかげさまで、無事に確定申告時期を超えることができました。

今年は新型コロナウィルス感染症の対策として、所得税及び贈与税の確定申告期限が今年に限り4月16日まで1ヶ月延長されました。震災や水害等の被災地において期限延長された例は今までにもありますが、全国一斉に延長となったのは初めてのことです。

当事務所においては、申告件数は昨年と比べて1割程増加いたしましたが、当初申告期限の3月16日までに、数件を残して大半の申告を終えました。

毎年恒例の「寺尾会計事務所における確定申告状況」をご報告いたします。

■個人事業所得

消費税増税の影響もあってか、半数以上の事業者さんが売上高前年割れとなりました。

■不動産所得

200名以上の不動産所得申告を行いましたが、新たに貸物件を購入又は新築された方は数件。

賃貸アパートのリノベーション工事も昨年に比べて減少しており、大規模修繕を含む不動産に対する投資を控える傾向にありました。

供給過剰による収益悪化を懸念しての結果ではないかと思われます。

■不動産売買

土地譲渡の申告件数は倍増しました。当事務所では、相続税を納めるために売却される方の申告が多いのですが、そうでない一般の案件も今年は多数ございました。

■株式譲渡

2019年は多くの銘柄で高値更新となり、大半の方はプラス(黒字)であったようです。

特定口座にて源泉徴収ありを選択されている場合は、所得税確定申告書に載せる必要はなく、赤字となった場合の損失繰越か、損失と利益の通算をするときのみ申告します。それらの申告実績は数件程度でした。

また、配当を貰われた方も多く、分離課税とするか総合課税とするかの判断を多く行いました。

単純に所得税負担の有利不利だけではなく、市県民税、健康保険料負担や医療費負担割合、扶養控除可否など判断要素は多岐に渡るため、専門家として腕の見せ所です。

■所得控除

医療費控除は、全体の4割以上の方が適用されています。

入院費など多額な出費がいつ発生するか分かりませんので、年初から領収書は保管しておくようにして下さい。

(健康でお医者さんに掛からないのが何よりですね)

■贈与税申告

相続対策として計画的に毎年贈与されている方の申告を今年も多数行いました。

対策を考えてお見えの方は、ぜひ事前にご相談ください。

住宅ローン控除の新規適用者及び住宅取得資金贈与の件数は、消費税増税前の昨年よりも減少しています。

新型コロナウィルス感染症は、経済に大きな影響を与えており、来年の申告内容は厳しいものになると予測されます。早期の終息と解決を願うばかりです。

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