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コラム

2014.06.13

残業を解消しよう

残業を解消しよう⑤: 労働者が原因の場合

多くの企業の悩みのひとつに『残業』があるのではないでしょうか?
まだ解決途上であるのに解決策についてお話するのは
かなり心苦しいところがあるのですが、
皆さまのご意見もお聞かせいただければと思います。
先回は、組織構造・企業文化が原因の場合をあげました。
今回は、労働者が原因の場合について見ていきましょう。
①仕事が遅い
その仕事を初めて行う人の場合、
仕事が遅いのは仕方がありません。
不可欠な残業であると受け入れ、経験を積ませましょう。
一方、ある程度仕事の経験者であるのに仕事が遅い場合、
加えて仕事の質が低い場合には、すぐに改善行動が必要です。
孔子も言うように、学ぶ気のない者に教えるのは不可能です。
長くとも1年程度で大きな改善が見られない場合は、
やはり解雇対象に含まれてくるのではないでしょうか。
②仕事が面白い・趣味化
仕事が面白くてやり甲斐を見出している場合、
私は残業をしていても止めませんね。
やる気を出していると、応援したくなります。
ただし、仕事が趣味化していないかには気をかけます。
採算の取れない仕事・細かすぎる仕事・個人的な利益のみの
ための仕事など、
生産性の面で好ましくない仕事のやり方をしている場合には
他の従業員がいない時を見計らって声をかけます。
その際には、やる気を積極的に認めながら、
方向性を修正する方へ話をすすめます。

③目標・成果を重視
これは、真面目な人に多い理由かもしれません。
「もう少しやっておこうか」とか
「今日できることは明日に回さない」という考え方をすると、
体力や時間の限界まで仕事をしてしまうことになります。
また、仕事の目標が高かったり、高い成果を求められたりしても
上のような思考になり、残業が増えることになります。
何事もほどほどが良いあんばいですから、
これらの理由で長期・継続的残業が見られる場合には、
目標を下げたり、どんどん高い成果を求めないようにしたり、
上司からの期待を下げるようにしましょう。
求めれば得られる成果を得られないのは損のように見えますが、
持続可能でない成果は、むしろ得るべきではないでしょう。
④習慣残業
「いつも残業だから、定時に帰ると調子が悪い」
「定時が早退に感じる」
そんな習慣残業を減らすのは、仕事の可視化だと思います。
帰っても手持ちの仕事は停滞してこないことがわかれば、
今日は帰る・今日は残るといった判断を客観的に判断できます。
また、周囲が「あれ?今日は早いですね」といった声をかけると
プレッシャーになることもあるので、
「お疲れ様でした」と自然に挨拶するようにしましょう。
⑤家に帰りたくない
残業削減のモチベーションのない人に残業を減らしてもらうのは
中々難しいものです。
仕事があれば、どんどんまわしていってもいいでしょう。
この理由の従業員が「仕事が忙しい」というのを間に受けて
この従業員の仕事を他の人にまわすのはご法度です。
仕事が減っても、なんだかんだ理由をつけて残業しますから、
他の人の仕事量が増えるだけです。
仕事の質を見て、薄いと判断した行動は具体的に指摘していきます。
一ヶ月・一週間・一日の業務予定をたてさせるなど、
業務管理をしっかり行い、明日できる仕事は明日に回させましょう。
まず飲みにでも誘って
「ひょっとして家に帰りたくないのかな?」と
何気なく聞いてみてもいいでしょう。
⑥残業代が生活費になっている(生活残業)
これも、残業削減に大きくはばかる問題ですよね。
従業員の生活はプライベートの範ちゅうですから、
仕事中と違って「生活費をもっと節約して」とは言えませんしね。
会社ができることといえば、
残業はよくないという文化をつくることと、
企業倫理を身につけさせること、
業務管理をしっかりおこなうこと、そして、
残業代分をボーナスへ変換する仕組みくらいでしょうか。
例えば、月平均1時間残業減で、1000円支給といった具合です。
会社全体として残業が減ってくれば、
残業を悪とする企業文化も育ちやすくなるでしょう。
ただ、この仕組みの問題点は、
残業代目当てでない従業員にも同時に適用されるという点です。
本当に忙しくて残業している従業員から、
賃金体系について不満がでてくる可能性もあります。
いずれの理由にしろ、労働者が原因の残業の場合、
不要残業をしない企業文化づくりと、業務管理が重要になります。
不要な残業をしてしまう理由は従業員ごとに異なり、
また、複合的です。
その理由を分析し、焦らずひとつひとつ解決していきましょう。

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