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海外投資で知っておきたい4つの法制度

FutureVision株式会社
代表取締役 上原崇寛(たかのり)

第4回 国際相続とプロベイト

『日本の相続は、直接的』

日本では相続の際、相続人(遺族)が各金融期間などを回り、

被相続人(お亡くなりの方)の資産内容を把握していきながら相続の手続きを行います。

 

終活、エンディングノート、という言葉や、それを勧める本が2016年頃から流行りました。

 

エンディングノートの中には必ず、

「どこの金融機関に口座を持っているか」

「どこの不動産を所有しているか」

「どんな生命保険に加入しているか」

などの持っている資産に関わる項目が出てきます。

 

これは相続人の負担や手間を少なくするためです。

 

(余談ですが、エンディングノートを作成することには確かに意味があります。

ただ、遺言そのものとはならない点も抑えておくべき点でしょう。)

 

日本では、相続人が自ら金融機関を巡って手続きを行い、相続税を自分で支払います。

クレジットカードで相続税を支払うこともできるので、まさに相続人自身で完結できます。

 

言ってしまうと、

日本では相続の手続きや支払いは、相続人が自ら行う直接的な手続きになります。

 

『プロベイトとは』

これに関して、米国・英国・香港・シンガポールなど、

多くの国はプロベイトという相続制度を採用しています。

 

このプロベイトという制度は、非常に注意しなければならない制度です。

 

どのような制度かというと、被相続人の死後、

一旦その保有資産は裁判所の管轄下となります。

 

相続人が裁判所に対して各種の申請手続きを行い、
全てが決まった後に、遺産が配分されることとなります。

 

裁判所が全ての情報を得て、確定させてから判断するため、その期間は非常に長く、

1年はおろか、内容により3年かかることもあると言われています。

 

この「手続きが国を跨ぐため難しい」「期間が長い」という2点で、

国際相続は非常に大きな問題となります。

 

『お金があるのに相続税が支払えない!?』

どのような問題か。

 

言うまでもなく、海外で保有している資産に対しても、相続税はかかります。

 

日本の相続税を納める期限は、相続を知った日の翌日から10ヶ月になります。

 

つまり、プロベイトで海外資産の手続きが何年かかろうが、

日本で10ヶ月以内に相続税を納める必要があるということです。

 

海外の資産を受け取れず、そのため相続税を納められず、

10ヶ月を越えてしまうとどうなるか。

 

延滞税が追加で課税されることとなります。

 

いつ解決されるのか、延滞税はどこまで加算されるのか。

 

プロベイト制度に無自覚でいると、

遺族の方が「生きた心地がしない」状況になるかもしれません。

 

海外に資産を持つ際には、その国の相続制度の概要や、

どのような資産がプロベイトに該当するのか、

共同名義口座などプロベイトを避けるにはどうすればよいのか、

などを考えておくべきでしょう。

 

『生前贈与が主流のプロベイト制度国』

海外ではプロベイトを避けるため、生前贈与が主流です。

米国でも、英国でも、生前贈与をする場合は税金が非常に優遇されます。

 

若い世代にお金を渡すことは、消費活動・経済効果に繋がるからでしょう。

 

海外ドラマで、高校生・大学生の富裕層の子どもらを題材にしたものは多いです。

彼・彼女らが凄まじい消費をしているのは、ドラマだからという部分とは別に、

生前贈与を行っていることを前提にしているのかもしれません。

 

気付く人は極めて少ないと思いますが、
信託などの言葉や話が随所で出てくるドラマもあります。

 

【※相続は国により、米国の場合は州単位で、法制度や手続きは異なります。

本文の内容はあくまで大枠での知識・内容とお考え下さい】

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